「OM SYSTEM OM-1」の特徴とE-M1シリーズとの比較をまとめました

 2022年2月15日にOM SYSTEMより新しいフラッグシップモデルのミラーレスカメラが発表されました。
位置付けとしてはOM-D E-M1 Mark IIIの後継機種で「OM SYSTEM OM-1」というカメラになります。
また発売日が2022年3月18日ということも決定したようです。
本記事ではE-M1 Mark Ⅱを使い続けている現役ユーザ―が今回発表された「OM SYSTEM OM-1」の
主な特徴や過去のE-M1シリーズとの比較等をまとめました。

・OM SYSTEM OM-1のスペックや特徴など
・OM SYSTEM OM-1と過去のE-M1シリーズの比較
・OM SYSTEM OM-1のデメリット
・OM SYSTEM OM-1がオススメなユーザー
ふみお
それでは詳細を見ていきましょう!

OM SYSTEM OM-1の主な特徴

 まずは今回発売発表されたOM SYSTEM OM-1のスペックを見ていきましょう。

・撮像センサー: 有効画素数2037万画素
 4/3型 裏面照射積層型Live MOSセンサー
・画像処理エンジン:TruePic X
・常用ISO感度
  LOW(約80相当)~ 25600
・手振れ補正:7.0段(5軸手振れ補正)
 8.0段(5軸シンクロ手振れ補正)
・ファインダー形式:有機EL576万ドット
・モニター形式:3.0型2軸可動式液晶
 162万ドット
・AF方式
 1053点オールクロス像面位相差
 クアッドピクセルAF

・S-AF連写(AE/AF固定)
 最大120コマ/秒
 
(60,100コマ/秒にも設定可)
・C-AF連写(AE/AF追従)
 最大約50コマ/秒
 
(25,50コマ/秒に設定可)
・AI被写体認識AF
 動物(犬・猫)、鳥、車、オートバイ
 飛行機、ヘリコプター、電車
・ハイレゾショット:最大5000万画素
 ※三脚使用時は最大8000万画素相当
 ※処理時間の短縮
・ライブND:ND2~ND64
 ※処理時間の短縮
・深度合成:3~15コマ
 ※処理時間の短縮
・ライブコンポジット:最大6時間
 ISO上限6400 手振れ補正対応
・動画記録方式:C4K(60P対応)4K(60P対応
・動画記録時間制限:なし
・大きさ(W×H×D)
 134.8㎜×91.6㎜×72.7㎜
・質量: 約599g(電池等を含む)

上記以外の詳細のスペックは公式ページをご確認ください。
今回のOM-1は、個人的に上記のピンク字が大きな特徴だと感じており、いくつかピックアップしていきます。

新しい撮像センサーと画像処理エンジンにより画質向上

OM SYSTEM HPより引用

 今回のOM SYSTEM OM-1の大きな進化としては、新しい撮像センサー(積層型Live MOSセンサー)と画像処理エンジン(TruePic X)が搭載されたことです。

ふみお
後述しますが、過去のE-M1 Mark ⅢやE-M1 Xにも載せられていないセンサーと画像処理エンジンです!

その結果、以下のようなことが可能になったそうです。

・従来機よりも高い解像感
・高感度で発生しやすいノイズを低減し、常用高感度25600を実現
・豊かな諧調を表現できる高ダイナミックレンジ
・ハイレゾショットの処理時間が短縮化し、ノイズを約2段改善
・深度合成の処理時間が短縮化
・ライブNDがND64まで対応
・ライブコンポジットのISO感度上限が6400

個人的には裏面照射積層型センサーによりどれくらいノイズが低減できているか注目しています。

ふみお
以下の記事にE-M1 Mark Ⅱの特徴等をまとめてますが、同じ機能でも大幅な進化を遂げています!
関連記事

 どうも、ふみおです。  今回はふみおのメイン機であるOM-D E-M1 Mark Ⅱを3年以上したレビューをしたいと思います。 この記事を読むと以下のことが分かります。 ・OM-D E-M1 Mark[…]

進化した高速・高精度AFの搭載

OM SYSTEM HPより引用(クアッドコアピクセル構造)

 上記の新センサーは1053点オールクロス像面位相差クアッドピクセル方式を採用しているようです。
その結果、センサー全面で位相差情報を取得可能になり、被写体を検出・追尾できるようになったみたいです。

難しいことは置いとくとして、以下のことが可能になります。

・AI被写体認識:動物(犬・猫)、鳥、車、オートバイ、飛行機、ヘリコプター、電車
・人の顔や瞳の検出精度等の向上
・AE/AF固定で最大120コマ/秒(ブラックアウトフリー)
※静音連写SH1使用時
・AE/AF追従で最大50コマ/秒(ブラックアウトフリー)
※静音連写SH2使用時
ふみお
E-M1 Xに実装していた認識被写体に動物(犬・猫)が追加され、連写機能が進化しています!
ふみお
ただし、最大の連写性能を活かすには以下のProレンズが必要になるので注意です。
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO Ⅱ
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO
M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC 1.25x IS PRO
M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO
※2022年2月時点

ちなみに撮影時に使用できるAFターゲットモードは以下の通りです。

高解像度化したEVFと背面モニター

 E-M1 MarkⅡ、E-M1 MarkⅢ、E-M1 Xと3世代に進歩していなかった236万ドットのEVFが遂に改善されました!
そして背面モニターも上記3機種で104万ドットでしたが、こちらもようやく改善されました!

ふみお
最近のミラーレスは使っていないので、特別悪いと感じませんでしたが改善されるのは良いですね!

今回発表されたOM SYSTEM OM-1 のEVF(576万ドット)はEOS R3のEVFと同じレベルまで進化します笑
また背面モニターは162万ドットまで向上し、Z9やEOS R5(210万ドット)に迫るところまで来ました!

外観の比較

 上記のようにOM-1はE-M1シリーズと比べて大きく進化しましたが、ここではE-M1 MarkⅢと比べて
外観がどう変わったか見ていきましょう!

①フロントダイヤルの位置
②ペンタ部の形状がやや丸い
③リアダイヤルの位置
④AEL及びAFLボタンの分離化
⑤ファインダー及びアイカップの形状変化
ふみお
個人的にはフロントダイヤルとリアダイヤルの位置に慣れていたので、OM-1のダイヤル配置にしっくりくるか少し不安です。
上記以外はほとんど同じなので、E-M1シリーズのユーザーは今までと似た感じで使用できそうな感じだと感じました!

OM SYSTEM OM-1とE-M1シリーズの比較

 過去に発売したE-M1シリーズと今回のOM-1 の比較表を作成しました。
比較表を作成するにあたって、発売当初の販売価格についても価格.comで調べてまとめました。
まずは静止画撮影に関する事項をまとめた表を以下に示します。

次に動画関係に関する内容をまとめた比較表を以下に示します。

ふみお
動画機能もC4K(60P)が対応可能になり、動画記録時間制限もなくなったのは素晴らしいと思います。

OM SYSTEM OM-1のデメリット

 驚異的な性能を搭載したOM-1は凄いというのは間違いないですが、その連写性能がデメリットにもなり得ると考えています。
それは最大50コマ/秒で撮影したとき、バッファ容量が不足し、すぐに息切れしてしまう可能性があるということです。
以下にOM-1とOM-1シリーズの連写機能に絞った比較表を示します。
OM-1で50fpsの撮影(JPEG:LF)を行った場合、最大撮影コマ数が約97コマということから、約1.94秒間しか撮影できません。
また50fpsのRAW撮影を行った場合、最大撮影コマ数が約96コマということから、約1.92秒間しか撮影できません!
したがって50fpsの撮影は持続時間が短いため、タイミングを見極めて使用する方がいいと考えます。
ふみお
個人的には25fpsに落とすことで約4秒間連写可能な設定をすると思います

 また10fpsの撮影時に最大撮影コマ数がJPEG及びRAWともに、E-M1 MarkⅢなどと比べて劣っているというのは意外な結果です。
過去のE-M1シリーズと比べて見劣りするとは言え、10秒以上の間連写できるわけなので、個人的には許容できます!

OM SYSTEM OM-1をオススメできる方

 OM-1のスペックや特徴を紹介してきましたが、個人的にどんな人が向いているのかまとめてみました。

・今までのマイクロフォーサーズの画質やノイズに満足できなかった方
・昆虫や野鳥等を撮影する方
・E-M1シリーズを所有している方(特にE-M1 MarkⅡ以前を使用していた場合)
・フルサイズ等の大きいシステムを持ち歩くのが苦しく、カメラに大金を投資できない方
・静止画と動画どちらもオールマイティーに撮影したい方
・カメラ内で比較明合成や深度合成等の処理を完結し、楽をしたい方
ふみお
私も突然のOM-1発売発表により悪魔の誘惑に飲み込まれないように必死に堪えています笑

最後に

 今回のOM-1の発売発表を受けてマイクロフォーサーズに再度関心が集まれば嬉しいと思います。
ただし今回OM デジタルソリューションズが発表したように、本当に高感度耐性等が向上したのか
バッファ容量が許容できるかなど実機を触ったり、しっかり情報収集を行った上で購入を検討したらいいのではないかと個人的に思います。

ふみお
長年使用すれば実質タダみたいなものですが、ちゃんと納得した上で購入したいですね!
本記事が皆様にとって少しでも役に立ってくれたら、嬉しいです。
最後までご覧頂きありがとうございました!
最新情報をチェックしよう!